ハンドル
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Handle
手で握って動かす部位(把手)を指す英語。「扱う」、「操作する」という意味も持つ。
- ハンドルライザー:アーチェリーの弓具のひとつ。
- ハンドル:自動車など乗り物の進行方向を決めるための舵取り装置の操作部。環状のものを英語では「ステアリング・ホイール」と呼び、ハンドルは、ハンドリング(操縦性)や、ドアハンドル、ウインドウレギュレターハンドルを連想させるため、舵取り装置の意味としては通じない。
- ハンドルバー_(自転車):自転車の操舵を行う部位。
- プログラミングにおいて、ポインタを指すポインタのこと。ダブルポインタとも言う。リソース本体の位置が移動するおそれがある時に、直接データを指すポインタをただ一つに制限し、それを指す間接ポインタを用いることで参照の一貫性を維持できる。次項のWindow APIのハンドルもこれから派生したもの。
- Windows APIにおいて、ウィンドウ・ファイル・画像などの各構成要素を指し示すための、プロセス内あるいはシステム全体で一意の数値。例えば、ウィンドウに対するハンドルであれば「ウィンドウハンドル」のように呼ぶ。カーネルオブジェクトの操作単位としてカーネルレベルで管理されているものと、ユーザ空間で管理されているものの2種類がある。概して、前者は
CloseHandle()
コールにより開放することができるが、後者では専用の開放操作APIを持つという違いがある。ソースコード中の表現として、HANDLE
(ハンドル型)などの変数の型が定義されている。原則的にハンドルは1つのプロセス内でのみ使えるようになっているが、一部のハンドルは他のプロセスと共有することができる。他のプロセスでも使えるようにするには、DuplicateHandle()
で対象となるプロセスを指定して複製する必要がある。子プロセスに関しては、CreateProcess()
において、SECURITY_ATTRIBUTES
構造体で、bInheritHandle
をTRUE
にすると、子プロセスでもそのハンドルを使えるようになる。 - 別名やニックネームの意味。元々はアマチュア無線や市民ラジオなどの無線通信のオペレータが、自身の本名に代えて略称を名乗っていた。やがて、パソコン通信やインターネットなどのコンピュータネットワーク上のコミュニティで活動する人が名乗る名前としても用いられるようになる。なお、本来の英単語では「ハンドル」のみでこの意味になるが、日本の、特にインターネットでは「ハンドルネーム」という誤用が定着してしまっている。
- 給水設備においては、水栓(蛇口)に付属する、水量を調節するために人力(手の力)で動作させる部位を指して「ハンドル」と呼ぶ。上水道用の水栓(バルブ)のうち、水量調節用の回転軸のみが付属している種類の場合、その軸を動作させるための専用の工具を「ハンドル」と呼ぶ。
- ハンドル体:位相幾何学において、通常の意味での取っ手と(位相的な意味で)同様の形状をした多様体のこと。
人名
- ヤーコプ・ハンドル(Jacob Handl):スロヴァキア出身の後期ルネサンス音楽の作曲家、ヤコブス・ガルスの別名。
- ジョージ・フリデリク・ハンドル(George Frideric Handel):ドイツに生まれイギリスに帰化したバロック音楽の作曲家、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルの英語名。
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